3週間ぶりにカヌーに乗れると思ったが、遂にやってくる台風1号の影響で海上行動は中止になった。
雨風に備えてカヌーを置いてあるテント2の周りを片付け、テントもいくつかたたんだ。
僕は沖縄の台風は初の体験だが、辺野古のみなさんは慣れたもので、手早く作業が進んでいく。
途中で作業を中断して、キャンプ・シュワブのゲート前座り込み2周年の集会に皆で参加した。
稲嶺名護市長も駆けつけてくれた。
(節目節目で必ず現場に足を運んでくれる稲嶺名護市長。力強いメッセージで、いつも勇気をくれる)
稲嶺さんは市民に寄り添う、本当に素晴らしい市長だ。
ヒロジさんの司会で集会が進む。
やがて三線と歌が響き、やや遅れて太鼓と踊りが始まり、カチャーシーへ。場の一体感が最高潮に達した。
沖縄の大衆運動の真骨頂を改めて見た気がする。
僕が初めて辺野古に来た2014年の10月には、毎朝皆でビニールパイプとブルーシートを使って日除けテントを張って、夕方にはそれを協力して撤去していた。
あれから辺野古に来る度にテントは進化を続け、それに伴って運動も大きくなっていった。
いや、逆かもしれないな。
運動が大きくなる過程で、その都度その都度、状況に合わせ知恵を絞ってテントに改良を加えてきたのだ。
ここの人々の逞しさからは様々なことを教えられた。
この2年間、不屈の精神で闘った人々の毎日の積み重ねは、ボーリング調査さえ終えさせなかったという成果として確実に残った。
断片的にちょこちょことだけ参加させてもらった僕でさえ、この成果に喜びと誇りを感じる。
ここはこの国の民主主義をかけた闘いの、ひとつの最前線であり、もう失点を許されないディフェンスの最終ラインであり続けた。
来年の今頃に、座り込み3周年をやらなくて済むように、もう終わらせようねと、皆で誓いあった。
(ヒロジさん「今回で最後になるから記念撮影しましょう」)
(いつも現場を和ませ、時に鼓舞してくれる、大好きな人だ)
午後には次第に強くなりつつあった風の中、浜の座り込みテントをたたんだ。
終わりかけた頃に雨が激しく降りだした。
スタートがもう10分遅かったら、皆びしょ濡れになっていたところだ。
(この数分後には突風が雨を伴ってやってきた。浜の座り込みテント)
その後はゲート前のテントも台風対策で、一部を撤去したりする作業を行った。