『スノーデンが語る「共謀罪」後の日本 大量監視社会に抗するために』
『スノーデンが語る「共謀罪」後の日本
大量監視社会に抗するために』
読了。
2017年5月29日に軍司泰史氏がモスクワでエドワード・スノーデンに行ったインタビューをまとめた本。
スノーデンが告発するアメリカ国家権力が進める大量監視社会化の凄まじさと、それに抗うこともなくからめ捕られていく日本政府の姿に驚くばかりだが、プライバシーや自由といった根源的な人権に対するスノーデンの見識の高さにも目を見張るものがある。
また、彼はこうも言っている。
「人類の進歩、政治の進歩というものはおしなべて、人々が普通だと考え、良きものだと考える、その時代の正統に対する反乱として、異端としてスタートします」
規制の枠組みから外れること、異端であることを恐れず、時代を切り拓く新たな一歩を踏み出すことの尊さも彼は確信していたのだ。
世界最強の権力を持つ国、アメリカに抗して内部告発をするという命がけの行動に彼が踏み切ったのは、こういった強い信念があってのことなのだろう。