焔に戦慄する前に
「焔に戦慄する前に」
ついにここまで来た
暗雲の中を突き進んできた
我々を乗せた国家という列車の行方に
揺れる戦禍の焔が見えてきた
やはり再びここへ出てきた
戦争にリアリティは感じないと
鼻で笑った人々は
この有様から目を背け
空虚な悦楽にしがみついて
まだ通常運転を続けるのか
いつになったら怒りを表すのか
憲法も司法もメディアも骨抜きにされ
火蓋を切るための誰も納得しない屁理屈に
とうとう野党も飲み込まれる
軍事費が暮らしを踏みつけ跳ね上がり
鉄砲玉軍事国家が間もなく出来上がる
我々の命運はトマホークの先端に乗っかった
戦を回避する闘いは最終ラウンド
このまま虫けらのように国に殺されるのか
焔に戦慄する前に
ただの一度も抗うこともせず