宜野座の鍛冶屋さん
たまたま見かけた宜野座のタウン情報誌で、車の板バネなどを材料として刃物をつくる鍛冶屋さんがあることを知った。
好奇心旺盛な僕と相方は早速その《カニマン鍛治工房》を訪ねた。
突然の来訪者である僕らを職人の知名定順さんは優しい笑顔で迎えてくれた。
生まれて初めて足を踏み入れた鍛冶屋さんに僕らは興味津々。
物のない時代には板バネなどを再利用して、包丁や工作用ナイフといった刃物をつくる鍛冶屋が集落に一軒は必ずあったそうだ。
こちらの工房ではその技術を受け継ぎ、刃からヤンバルの材木を使った柄までを一本一本全て手作りで仕上げている。
興味深いお話をいろいろ聞かせて頂いて、すっかり手作り刃物の魅力に取り憑かれた。
既に仕上がった包丁もいくつか見せてもらったが、せっかくなので好みの包丁を一本つくって頂くことにした。
それが、約1カ月前のことだ。
そして、今日仕上がった包丁を頂いてきた。
お願いしたのは両刃の三徳包丁。
野菜、肉、魚の捌きができる家庭用の万能包丁だ。
刃渡りは16センチ、アリク材の柄も握りやすく使いやすそうだ。
職人さんと相談しながら好みに合う一本の包丁を手作りしてもらってこの値段。
自分で刃を研いで手入れをすれば一生使える。
お店で売ってる工場で作られた包丁よりも、愛着が湧くんじゃないかな。
料理の腕もあがるかもね。
あなたも一本どうでしょう?
《カニマン鍛治工房》のブログもなかなか興味深いよ。
楽園の命
本当にきれいな明かりを見たければ
イルミネーションを全て消して
星空を見上げればいい
本物の海の生き物を見せたければ
水族館を作るよりも
今ある美ら海を守ればいい
人間はなんて愚かなんだろう
たった数百億の金儲けのために
いくら払っても買えない楽園をぶち壊す
K8護岸は周りの海域だけでなく
辺野古~大浦湾全域に大きなダメージを与える
この美ら海の大動脈を塞いでしまうから
半年後、まだ楽園はそこにあるだろうか?
命の危機を目の前にして
あなたに 僕に 何ができるだろう?
海の命を守れない社会は
人の命も見殺しにする
そうならないために
今自分にできることをしよう
#STOP_K8
⬆︎このハッシュタグであなたの想いを綴って下さい
Heaven
N4護岸工事に国が着手した1/28夕方の会議で提案されて、日ごとに海上を伸びていく捨て石の山を横目に見ながら準備に追われ、駆け足で過ぎていった20日間でした。
最後は少し息切れしてしまったけど…。
昨日の「辺野古・大浦湾の命を守ろう! 2・16海上大行動」が目指した、N4とそれに続くK8護岸の重要性を海の現場から発信していくことが十分に果たせたとは思えませんが、昨日蒔いた種がこの先何処かで必ず芽を出すと僕たちは信じています。
引き続き「命を守る行動」を重ねていきましょう。
それこそが、国境やイデオロギーも越えて全世界の人々に伝わるメッセージだと思うから。
日曜日の今日は一日何もしないで、頭の中をクールダウンさせよう。
愛の歌でも聴きながら(笑)
I've been waitin' for so long
For somethin' to arrive
For love to come along
Now our dreams are comin' true
Through the good times and the bad
Yeah, I'll be standin' there by you
#STOP_K8
踏み続ける足
24日に行われる県民投票が告示され、期日前投票も始まった。
それに合わせて、県外でも県民投票の成功を後押しする街宣や、模擬投票などのキャンペーンが各地で行われているようだ。
本土でのこれらの取り組みが善意であることは疑いがない。
それを承知しながらも、僕はどうしても違和感を感じずにはいられない。
沖縄は本土から過重な基地負担を強いられ、「痛み」に苦しみ続けてきた。
そして今辺野古に新基地がつくられ、さらなる「痛み」が加わることについて、県民に改めて賛否を問うて「反対」の意思を表し、その声を県知事に託す県民投票という表現方法をウチナーンチュの皆さんは選んだ。
これに呼応するように、本土では沖縄の県民投票への連帯をうたって、一緒に「反対」の意思を示そうと呼びかけられているのだが、辺野古新基地建設について、ウチナーンチュの皆さんが「反対」の意思を示すということと、本土のヤマトンチューの皆さんが「反対」の意思を示すということは、本質的に全く別物であると、どれだけ深く意識されているだろうか。
24日にウチナーンチュの皆さんは県民投票で「反対」の民意をしっかりと示し、デニー知事に託してその声を日米両政府に突きつけるに違いない。
しかし、それを応援し、一緒に「反対」の意思を示したヤマトンチューの皆さんは、「沖縄の民意がしっかりと示されて良かったね」で終わってはいけないのだ。
何故なら、僕も含むヤマトンチューの足は、沖縄と一緒になって「痛み」を訴えたその瞬間も今も、沖縄を踏みつけ続けているのだから。
まるで相手の足を踏みながら、もっとしっかり「痛い」と言わせようとしているような、この奇妙さについてはほぼ語られていない。
私たちヤマトンチューは県民投票の結果を誰かに託すのではなく、沖縄を踏みつけている自分たちの足を、ではどうやって自分たちでどかすのかということを必死になって模索しなければならない。
そうでなければ、模擬投票の「反対」は薄っぺらなものとなり、真の沖縄への「連帯」は成し遂げられない。
以上に書いたようなことは、本土の盛り上げムードに水をさすことになるかもしれない。
本土で連帯の行動に奔走している人たちから反感を買うかもしれない。
でも、本土で生まれ育ち、約3年間を沖縄で暮らしている僕は、今どうしてもこれを書いておきたいと思った。
ここに書いたような視点について、ウチナーンチュの皆さんの口から語られることはほとんど無いと思うから。
税金吸い上げマシーン
大浦湾の軟弱地盤の最も深い場所は、水面下70mと言われていたが、追加調査で水面下90mの場所が見つかったと報道された。
その地盤を改良するために海底に打ち込む杭の本数は、当初4万本で想定されていたが、新聞を開く度に更新され、6万本になり、今や7万7千本だ。
さらには、国内にある地盤改良のための作業船は、最も深くまで杭を打ち込める船でも水面下70mまでが限界で、水面下90mまでは杭を打ち込めないということも判明した。
つまりこれは、紛れもなく前例のない難工事であり、工期もその工事費総額も計り知れない無謀な計画だということが、次第に明るみに出てきた。
普通の工事なら、工期が大幅に延び、工事費が予算の何倍にも膨れあがるほどの難問題が発覚すれば、工事を中止し、計画を白紙に戻して、その立地自体から見直すのが当然だろう。
計画の変更がある程度のラインを越えれば、もう採算が合わなくなってしまうからだ。
しかし、税金吸い上げマシーンと化した大浦湾の場合には話が違う。
基地建設利権に群がり税金を吸い上げることに目の色を変える者たちは、工事が難しくなって工程が増えれば増えるだけ儲かる。
前例のない難工事で工期が延びれば延びるだけ、そのぶん長く潤っていられる。
こんなオイシイ話を途中で投げだすわけがない。
たとえ近い将来に計画が行き詰まることが目に見えていようとも、いや、そうであれば尚のこと、泥舟が沈むまでは儲けられるだけ儲けてしまおうという、アクセルベタ踏みの状態にあるのが現在の状況だと考えられる。
本来ならブレーキを踏むべきなのに。
彼らにとってはジュゴンがいなくなろうが、珊瑚が死んでしまおうが、どうでもいいのだろう。
それどころか、彼らが表向きに繰り返し口にする国防や、国の安全保障や、普天間の危険性除去でさえ気にしてもいないに違いない。
抗議者が増えれば、「反対派が押しかける」と言って、警備員を倍に増やす。
使い道の無い欠陥機でも、「国を守るためだ」と、言い値で次々と買っていく。
税金をつぎ込む口実が見つかればそれでいい。
そのものが役に立たつかどうかなんて関係ない。
どう見ても破綻している計画が止められないのは、金の亡者たちが税金吸い上げマシーンをフル回転で動かしているからだ。
彼らはかけがえのない自然も人の命も子どもたちの未来も平気で喰い物にする。
どんなに説得しようと彼らがアクセルを踏み続けるのなら、僕らにできるのは彼らをマシーンの操縦席から引きずり出すことだけだ。