今しかないチャンス
辺野古 2/24
先週までとは違って、海保はオイルフェンスから引いて後ろに下がった状態で警備にあたっている。
今週は集まったカヌーの艇数が10艇以下と比較的少ない日が続いたために、余裕を持って対処するようにしたのだろう。
この日のカヌーは12艇だったが、午前中はオイルフェンスの上にカヌーを引き上げても、ゴムボートでギリギリまで距離を詰めてくることはなかった。
この方法で警備すべきなのだ。
カヌー1艇に対してマンツーマンで接触するまで距離を詰めるような過剰な警備体制は、カヌーが動き出した時に狭いエリアに密集したゴムボートも同時に動き出すことになり、死角に入ったカヌーとゴムボートが接触するような不測の事態を招くことになりかねない。
後ろに引いてカヌーの動きをゆっくり見てから動き始めても、高速のゴムボートは楽々追いつくのだから。
現場の安全を第一に考えるなら、そうするべきだ。
カヌーはチャンスを狙ってオイルフェンスを越えていくが、終いには海保に捕まり浜まで運ばれる。
浜で解放されるとすぐに現場へ戻り、またチャンスを伺う。
夕方4時近くまでカヌーメンバーはそれを粘り強く6〜8回は繰り返した。
午後になってからは、海保も余裕が無くなったのか、とうとうまたオイルフェンスの近くまで距離を詰めてカヌーの進入を防ごうとし始めた。
日々集まるカヌーが20艇を超えたなら、どうなるだろう。
まだまだ出来ることがあるはずだ。
そのことをメンバーたちといつも話している。
護岸工事は大浦湾でK9護岸の工事が始まった昨年4/25から10ヶ月となり、着々と作業が進められてしまっている。
埋め立て工事全体から見ればたった数パーセントだとの見方もあるが、今を楽観視している人々は一体何パーセントまで作業が進めば重い腰を上げるのだろう?
既にどれだけの生物が捨て石や被覆ブロックによって、その住処を奪われているのか想像してみて欲しい。
現在はK1,2,3,4の護岸を繋げて伸ばし、中仕切り護岸N5まで到達させて、辺野古漁港に最も近いエリア(写真のピンク色の部分)を囲い込んでしまおうとしている。
このエリアを囲う護岸の全長の4割以上は既に捨て石投下が済んでいる。(写真の護岸ラインの黒い部分)
ここを囲われてしまえば、その中に基地内から土砂がどんどんと投入され、埋め立てが加速していく。
我々市民はまさに蚊帳の外に追いやられ、見ていることしか出来なくなるだろう。
埋め立て工事を止めるチャンスは今だから有るのだ。
そして、そのチャンスを逃すと埋められた海は二度と取り戻せない。
(赤白鉄塔前の浜から東西に伸ばされた工事用仮設道路。向かって右方向の辺野古崎側へ伸びた道路は、N5護岸の取付道路に間も無く接続する距離まで工事が進んだ)