焔に戦慄する前に
「焔に戦慄する前に」
ついにここまで来た
暗雲の中を突き進んできた
我々を乗せた国家という列車の行方に
揺れる戦禍の焔が見えてきた
やはり再びここへ出てきた
戦争にリアリティは感じないと
鼻で笑った人々は
この有様から目を背け
空虚な悦楽にしがみついて
まだ通常運転を続けるのか
いつになったら怒りを表すのか
憲法も司法もメディアも骨抜きにされ
火蓋を切るための誰も納得しない屁理屈に
とうとう野党も飲み込まれる
軍事費が暮らしを踏みつけ跳ね上がり
鉄砲玉軍事国家が間もなく出来上がる
我々の命運はトマホークの先端に乗っかった
戦を回避する闘いは最終ラウンド
このまま虫けらのように国に殺されるのか
焔に戦慄する前に
ただの一度も抗うこともせず
『スノーデンが語る「共謀罪」後の日本 大量監視社会に抗するために』
『スノーデンが語る「共謀罪」後の日本
大量監視社会に抗するために』
読了。
2017年5月29日に軍司泰史氏がモスクワでエドワード・スノーデンに行ったインタビューをまとめた本。
スノーデンが告発するアメリカ国家権力が進める大量監視社会化の凄まじさと、それに抗うこともなくからめ捕られていく日本政府の姿に驚くばかりだが、プライバシーや自由といった根源的な人権に対するスノーデンの見識の高さにも目を見張るものがある。
また、彼はこうも言っている。
「人類の進歩、政治の進歩というものはおしなべて、人々が普通だと考え、良きものだと考える、その時代の正統に対する反乱として、異端としてスタートします」
規制の枠組みから外れること、異端であることを恐れず、時代を切り拓く新たな一歩を踏み出すことの尊さも彼は確信していたのだ。
世界最強の権力を持つ国、アメリカに抗して内部告発をするという命がけの行動に彼が踏み切ったのは、こういった強い信念があってのことなのだろう。
あのアンダーコントロールの茶番劇をまた沖縄でするのか?
「解除は妥当」「遅きに失した」沖縄の経済界で渦巻く安堵と憤り | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス
それを伝える沖縄タイムス より引用してみると。
警戒レベルが「レベル3(感染流行期)」で維持されるのは「致し方ない」と理解を示し…
「遅きに失した」
「本来は解除と同時に、知事が『沖縄に来てください』とメッセージを発信しなければいけない。
「知事に動画などで『宣言を解除したので、ぜひお越しください』という全国へのメッセージを出してもらうよう要請する」
県の緊急事態宣言解除の対応について、経済界のお偉いさんたちによる否定的でエゴイスティックな言葉が並ぶ。
結局は観光業界に代表される経済界の圧力に、県が折れたのだろう。
県は一週間の新規感染者が38人を超えたら(県が設定した警戒レベル3の状況なれば)第二波の緊急事態宣言をすると目安にしていたが、この一週間の新規感染者は118人と、目安の38人を大きく上回ったままだ。
にも関わらず、自らの設定した安全基準を県は投げ捨ててしまった。
感染者の人数をもとにした警戒レベルの目安と、経済界のお偉いさんが渋々示す“理解”とは何の関連も無いのにだ。
また、この一週間は台風の影響でPCR検査が満足に行えない日があったが、それでも直近一週間のPCR検査陽性率は3.1%で、レベル3(3%未満となればレベル2になる)の段階にある。
もうひとつ忘れてはならないのは、この一週間で6人のコロナウイルス感染者が亡くなっていることだ。
いまだに毎日のように人が死ぬ状態。
まだ安心できるレベルにまで感染が終息している状態に達していないにもかかわらず、経済界は「もっと早く解除すべきだった」と憤っているのだ。
そして、偽りの安全宣言をし、「沖縄に来てください」と県外に向けて知事自ら率先してPRすることを要求している。
もし、その影響でさらなる感染拡大が数週間後に数字として現れ、回復が束の間のものとなったとしてもいいのだろうか?
五輪招致で福島の状況はアンダーコントロールにあると世界中に大嘘をついた安倍晋三の茶番劇にそっくりな偽りのPRを、沖縄県の玉城デニー知事にさせるのか?
経済界の切羽詰った事情と、県民の生命と健康を守る緊急事態宣言はきっぱり切り離して考えるべきだったと僕は思う。
本来は経済界には別のかたちの手厚い支援を国のリーダーシップのもとに行うべきだった。
もちろんGoToキャンペーンのような、災害に便乗して税金を中抜きすることしか中身の無い支援ではなく、本当に困っている人々に援助が行き渡る意味のある支援を。
それがあれば経済界もここまで露骨に経済至上主義に走ることはないはず。
とにかく経済を回せというこのエゴは、辺野古基地建設のアクセルを踏む力のひとつにもなっている。
もうたくさんだ。
日々報道されるコロナウイルス新規感染者数について
この記事の「コロナウイルス新規感染者が52人で前日から100人以上減る」、という書き方は妥当だろうか。
(記事URL)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1171718.html
確かに10日の新規感染者は52人。
記事によれば、行政検査数400件での陽性22人に加えて、保険診療での陽性30人の合計が52人ということだ。保険診療での検査数は県の発表にも記載が無いので正確に把握できないが、陽性人数からみて数百件の検査数であったと推測できる。
新規感染者159人と発表された前日(9日)の検査数はどうか。
県のHPによると、行政検査数2683件で陽性102人。加えて保険診療での陽性が57人で、合計159人になる。保険診療検査数は不明。
9日の検査数の方が数倍多いことが分かる。
行政検査だけを見ても、
9日検査数2683件 陽性102人
10日検査数400件 陽性22人
と検査の規模が全く違う。
検査数が多くなれば陽性人数も当然増えるし、検査数を減らせば陽性人数も減る。
日によって検査数に増減があるのに、単純に陽性人数だけを見て前日より何人増えた減ったと言ってもあまり意味がない。
極端な話、検査数ゼロであれば陽性人数もゼロになるわけだから。
日々の報道で書かれる感染者数に一喜一憂してしまいがちだが、検査数何件に対しての新規感染者数なのかなど、正確な数字を見てから冷静に判断したいものだ。
また、メディアにも過度にセンセーショナルだったり、楽観を誘導したりするような感染者数の書き方は控えてもらいたい。
↓沖縄県による日ごとの行政検査数、新規感染者数の発表を参考に貼っておきます。
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/hoken/chiikihoken/kekkaku/press/20200214_covid19_pr1.html
プライド
ヤンバル西海岸の安和や塩川で
運搬船に昼間積み込まれた土砂が
夜中に沖縄最北端の辺戸岬をぐるっと回って
辺野古イノーを埋めるため
毎朝大浦湾に運ばれてくる
航路に近づこうとして
海保の高速ゴムボートに追われて
拘束されたカヌーの目の前
朝日に輝く水面を切り裂いて進む運搬船は
今日は4隻か6隻か
その土砂は多い時には10tダンプ1000台分近くの量になるという
採石場から大浦湾の護岸で陸揚げされるまでのプロセスを一通り見ると
これは寄ってたかってじわじわ殺す海の公開処刑であるということが理解できる
実際に海へ土砂が入れられる場面は
護岸の向こう側で見ることはできないけど
山を切り崩す作業員
ダンプ運転手
抗議者を押し退ける機動隊と警備員
運搬船の船員
運搬船の運航を手助けする海保と海の警備員
警戒船や作業船の船乗り
多くの人間が土砂搬送に
仕事として関わっている
褒められた仕事ではないが
彼らを怒鳴りつけ
或いは説得して仕事を止めさせたとしても
それだけじゃ何も変わらない
また他の誰かが代わりにその仕事をやるだけだ
根本の解決にはならない
ではそれらの仕事をやらせている
元をどんどん辿って行き着く安倍晋三を
総理大臣の椅子から引きずり下ろせば済むのか
それだって同じだ
それだけじゃ何も変わらない
また他の誰かが代わりにその仕事をやるだけだ
何故そうなるのか
それは我々の社会が歪んでいるからだ
どんな仕事であれ中身は問わず
臆面もなく要領良くこなし
人を食い物にしてでも
地位と金を得た者が大手を振って歩く世の中で
だったら自分もそうしないと負けるんだと
我々が次々に矜持を手放し欲望を取った時に
社会はすっかり歪んでしまったのだ
変えなければならないのは
歪んだ社会を構成する我々自身なのだ
我々がやるべき自らの改革はただひとつ
ウチナンチューであれ
少数民族であれ
有色人種であれ
セクシャルマイノリティであれ
貧困層であれ
非正規労働者であれ
ハンディキャップを抱えた者であれ
軍事基地や原発やダムを押しつけられる土地であれ
夜の街であれ
落ちこぼれであれ
よそ者であれ
女であれ
子どもであれ
老人であれ
誰かの命と尊厳が力で脅かされる時に
「バカなことは止めろ!」と
いつでも声を上げ
そうやって互いの矜持を取り戻すこと
たったそれだけだ