夢をあきらめずに

沖縄暮らしの記録

命の話をしよう

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金がものを言う世の中だ

真っ黒に汚れた手だろうが

大金を握ってさえいれば

人の上に立てるようだ

そうなると

卑しく儲けた者が

人を踏みつけにし

欲しいものを多く手にできる

もっと楽をしたい

もっと儲けたいと

誰もが金の顔色をうかがい

金にへつらって生きるようになる

そんな世の中だからこそ

命の話をしよう

25年前、75年前に失われた命の話をしよう

削られた山や埋められた海に生きた命の話をしよう

与えられた職務や日々の生業の合間に命の話をしよう

家族や友人や知らない人と命の話をしよう

誰かの頭の中で始まった戦争によって殺される命の話をしよう

利潤や国益と引き換えに投げ捨てられる命の話をしよう

理不尽に虐げられる命の話をしよう

工事の進捗率よりも殺された命の話をしよう

総埋め立て面積160haのうちの四分の一は

護岸で囲われてもう死の海に変えられてしまった

そこで息絶えた命の話をしよう

護岸の石をひとつずつ海から拾って

海と砂浜を隔てる壁を取り除いたら

何年後にウミガメは浜に戻って来るだろう

彼らが浜に産み落とす命の話をしよう

生まれたばかりの命の話をしよう

ベランダのプランターの土から芽を出した命の話をしよう

10年後、100年後に生まれてくる命の話をしよう

お金の話 儲け話はやめて

夜空に掲げられた 命の話をしよう

 

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燃えさかる炎

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今年も残り1ヶ月をきって

昨年末から始まった辺野古の土砂投入がらみの暦が巡ってきた

12月3日 安和の琉球セメント桟橋から土砂搬出が始められた日

12月14日 辺野古の美ら海に初めて土砂が投げ込まれた日

大きく結集を呼びかけた

海での行動が続いた


「あれから一年」と

メディアはそれなりに大きく扱ったが

どの記事を見ても

埋め立ての進捗状況は「まだ1%」との文字が目につく

県知事も「まだ1%」を強調している


しかしカヌーや船で現場の海に出ている者は知っている

ジュゴンの餌場であった藻場がどれだけ失われたかを知っている

護岸に阻まれて産卵する浜に上がれず彷徨うウミガメの姿を知っている

毎年アジサシが巣を作って雛を育てる岩場が埋め立て区域に取り込まれ

もう近づけないことを知っている

保全を装うデタラメな移植によって殺された珊瑚のことを知っている

日々土砂が投げ込まれている海には数えきれないほどの種類の小さな生きものが生きていたことを知っている

もう生き物はじゅうぶんに住処を奪われ

命は毎日殺されていることを

僕らは知っている


奴らが描いた企みを分母にした「まだ1%」に何の意味があるだろうか

その1%に数えられたひとつひとつの命はもう戻ることはない

その命にとっては100%の喪失だ


辺野古の海が全て埋められてしまった時には

沖縄の海のたった数%が埋められたに過ぎない

と言うのであろうか


沖縄県民140万人が基地被害に日々苦しんだとしても

それは日本人全体の1%ほどでしかない

そうやって米軍基地問題

沖縄という遠い南の島の小さな問題に封じ込められてきたのではないか


今日僕は首里城に行ってきた

沖縄に住んで4年近くになるが

いつでも行けると思ってまだ一度も行っていなかった

写真で知る美しい朱に染められた正殿を僕は見ることができなかった

そこは火事跡の瓦礫の山がまだ生々しく焼け焦げた臭いを微かに放っていた

焼け落ちてしまった沖縄の宝

だが、首里城は人々の願いと力の結集によって近い将来に再建されるだろう

 
しかし、もうひとつの沖縄の宝、辺野古・大浦湾の海は

失ってしまえば人々の力では取り返せない

既に失われた命は戻ることはない

辺野古は今まさに燃えている

炎は日に日に勢いを増し広がっていく

それが一年続いているのだ

今日殺された海を私たちは生きている間に

もう二度と元の姿で見ることは叶わない


これは自然災害や事故による火事ではない

火をつける奴らがいるのだ

火を消そうとその場に近づく我々を力で遠ざける奴らがいるのだ

どうすれば火を消せるのか

火をつけているのは誰なのか

この炎はどこまで燃え広がるのか

「まだ1%」の後に隠された

「だから大丈夫」に逃げ込んだ人たちは

何%まで燃えたら腰を上げるのか

辺野古の海は燃えている

それは私たちの未来が燃やされているということでもあるのだ

 

 

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『シューレス・ジョー』W.P.キンセラ著 永井 淳訳

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たぶん20年以上前に読んだ本だ。

読後にサイダーみたいに爽やかな後口が広がる良質なファンタジー

読み直してみて、詩的な表現の美しさを随所に感じた。

同じ本を読んでも、歳月を経て読むこちらの状況が様変わりすれば、その印象は変わるものだ。

 

 

「あの言葉がどんなにぼくの心を揺り動かしたか、あなたにはわからないでしょう『一九六四年にはポロ・グラウンズそのものが取りこわされてしまった』というあの一行がぼくの心をとらえたんです。あの言葉は印刷されたページから飛びたち、空中に浮かび、灰色の小鳥の姿となってぼくの肩に止まりました。ぼくは手をのばしてそれをつかまえ、脈うつ小さな体を掌に入れて胸に強く押しつけたんです。するとそれは霧のように消えてしまいました。シャツの前をはだけてよく見てもらえば、小鳥の銀色の輪廓がかすかにぼくの肌に残っているのが見えるはずですよ」

突き進むマシーン

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今や我々を乗せたマシーンは

野花を蹴散らし

里山を切り裂き

渓流を堰き止め

美ら海を濁らせ

故郷の浜に立ちふさがり

テティスを連れ去って死なせ

雨にうたれし者を見捨て

死の街に人々を呼び集め

弱き者を食い物にし

悪徳を墨で塗りつぶしながら

人の欲望を糧として

真っ直ぐに暗雲へと突き進んでいく

マシーンの行方を誰も見ない

積み荷のごとく大人しく

ただ揺られただ揺られ

小綺麗に飾られた客車のバカ騒ぎに

踊らされ踊らされ

他人を蹴落とすことに疲れ果て

眠らされ眠らされ

マシーンを操る者たちの顔も知らず

命を踏みつぶしながら破滅へと進む

 

ちょっと操縦席を見に行かないか?

 

 

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歳月が流れて

www.okinawatimes.co.jp

 

最初は海を囲うことから始まった

2014年8月14日

今から5年前のことだ

すぐに彼らはボーリング調査のため

海底に杭を突き刺した

次にコンクリートのブロックが海にいくつも投げ込まれ

ポツポツと“点”の破壊が進んだ

そのうちに両手で抱えきれないほどの大きな石が浜から入れられ

捨て石の山は連なって海へと伸び

護岸となって“線”の破壊へと変わった

そして護岸は囲い込んだ海域を外海から完全に切り離し

海水を死の色に変え

その区域を赤土混じりの土砂で塗りつぶす“面”の破壊につながった

辺野古イノーは連日土砂が投入され

目に見えて「埋め立て」が進行している

5年の歳月が流れ

ここまできた

 

いろんな見方ができる

埋め立て工事はまだ序盤だとか

度々の工事中断や市民の抵抗によって

当初の計画は大幅に遅れているとか

作業が進む中で見つかった大浦湾側の軟弱地盤問題はクリアできないので

計画は既に破綻しているとか

辺野古イノーや大浦湾を餌場や住処として生きていた様々な生き物たちは

既に生活の場を奪われたり命を失ったりしているとか

作られてしまった護岸による潮流の変化や

投げ込まれた石材・土砂によって

深刻な環境への悪影響が

私たちのまだ知らないところでもう始まっているとか

アメリカに付き従って戦争する国へ

この国が変わろうとする流れに歯止めがきかないとか

この国で暮らす私たちの自由や権利や未来が日に日に削りとられ

暗雲たちこめる時代に突き進んでいるとか

どれもが的を得たものでありながら

それは一面的なことでしかない

カヌーや船に乗って海を見なければ分からないことがある一方で

目の前の護岸やフロートを見ているだけでは全体像は見えてこない

 

誰が海を埋めているのか?

基地建設を推し進めようとしている者の顔は私たちには見えない

現場の作業員も海上保安官も積極的に基地を作ろうなんて考えてはいない

基地建設を推し進める力の源となるのは

人間の際限無い欲望

それは誰の心の中にでもある

それを糧とし

そこにつけこんで

基地建設は進んでいく

 

ウミガメが産卵する自然のままの浜は世界にあとどれほど残されているのか

私たちの暮らす都市や道路や社会のシステムは

どれだけ自然界にダメージを与えているのか

今日お金と引き換えに手に入れた様々なものは

環境破壊や誰かの尊厳を踏みにじることにつながっていないか

今日私たちは収入を得るために

お金では買うことのできない尊いものを失わなかったか

この海を埋めようとしているのは一体誰なのか?

埋め立てを止められるのは誰なのか?

止められるのに止めようとしないのは誰なのか?

もしかしたら

それは僕であり

あなたではないのか?

私たちは大自然と誰かの尊厳を食い物にする社会の流れの中で

それを止める術を見いだせないまま日々生きている

基地建設計画は沖縄だけでは止められない

沖縄を応援することでも止まらない

この海を埋めようとしているのは誰なのか?

謙虚な心で海を見つめ

人とつながって世界を見渡しながら

私たち一人ひとりがそれを自分に問い続け

そして自らを変えようとする時が来れば

この基地建設は必ず止められるはずだ

僕はまだ諦めてはいない

 

 

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