Walk, Don't Run
辺野古 6/12
K9護岸工事が進む辺野古弾薬庫下のクバマでは朝イチから捨て石の投下が始まっていた。
そのすぐ隣にあるヤニバマでは土曜に持ち込まれた約40個のテトラポットを移動させて、置き場所の整理をしている。
すぐにも抗議にフロートを越えたいが、雨が降り出したので一旦抗議船に乗り込んで抗議と監視をすることに。
目の前で進む作業にわじわじしていると、雨がおさまり始めたので急いでカヌーに移ってフロートの上にカヌーを引っぱりあげる。
12艇のカヌーがタイミングを合わせてフロートを越えた。それなりに奥まで漕げたメンバーもいたが、作業を止めるまでには至らなかった。
GBに乗せられ移動後、航路標識付近で解放。一時間ほどかかって弾薬庫下に戻った頃には雨雲が近づいているとの情報。雷注意報も出ている。しかし、目の前では捨て石が何の躊躇もなく次々と海へ投げ込まれている。
天候判断が非常に難しい局面だったが、カヌー12艇は迷うことなくフロートを越え、抗議船2隻もそれに続いた。結果、数名が奥のフロートまで到達し、そのフロートを越えたメンバーも。数分間、作業は止まった。
抗議船はGBから乗り込んできた海保によって舵を奪われ、カヌーメンバー12人も順番にGBに乗せられた。そうこうしている間に雷鳴が聞こえ始め、雨も降り出した。フロート外に残った抗議船の船長によって、波が高くなる航路付近ではなくもっと安全な場所で仲間を解放するように海保との交渉がなされたが、海保は結局は航路付近での解放にこだわって譲らなかった。
航路付近に着いてみると海は荒れ、雨で視界も悪い。時折雷も鳴っていた。メンバーの解放とカヌーの引き渡しもこの状況ではスムーズにいかず、かなりの時間を要した。あの状況で落雷事故が起きなかったのは幸運としか言いようがない。
天候についてこちらの判断に誤りがあったのは否めない。この点は海上行動終了後にも確認され、今後の対応についてもよく話し合われた。しかし、天候判断とは不確かな予報によってなされる故に、誤りをゼロにすることは不可能である。
それに勝らずとも劣らず重要なのは、天候が実際に崩れ始めた時の初期対応だ。この点で海上保安庁は安全面を重視して柔軟な対応をするべきだったのに、そうしなかったことには、今後の改善を求めていきたい。
天候の悪化によって、海上行動は午前中で打ち切りとなった。