戦さ世へとひた走る列車
辺野古 6/9
今日の海はひときわ透き通っていて、美しさが際立っていた。
大浦湾は珊瑚の産卵の時期を迎えて、独特の香りが漂っている。
満月の今夜、珊瑚は一斉に産卵するという。
自然界の生き物は迷うことなく、命を次の世代へ手渡していく。
愚かな人類だけが欲望に溺れ、子どもたちの未来を押し潰してのほほんと今を享受している。
カヌーでK9護岸まで迫ることは難しい。
GBから飛び込んできた海保にカヌーを押さえられたら、海へ飛び込んで泳いで護岸を目指すメンバーが増え始めている。
それでもフィンとシュノーケルを装備した海保にはすぐに追いつかれてしまう。
今週は僕もフィンを付けてフロートに上がることを始めた。最初は揺れるフロートの上でフィンを履いてバランスを取るのが難しかったが、徐々に慣れてきた。
フィンが有ればかなり粘れる。追ってくる海保から泳いで7,8mは逃げられた。
今度はシュノーケルも試そう。
やれることは次々とやって、1センチ1ミリでも現場に近づきたい。
他のメンバーもそれぞれの個性を活かして、作業を止めるため思い思いの行動をしている。
今日はそれぞれの胸の内を伝えようと、カヌーメンバーが次々と抗議船のマイクを握った。
聞いていて胸に迫るスピーチが続いた。
GBに確保された後もプラカードを掲げてアピールすることを始めたメンバーもいる。
戦さ世へとひた走る私たちを乗せた暴走列車を止めるために、今の自分に何が出来るのか?
多くの人が答えを求めて行動する時に、この列車は止まるに違いない。
(今日はまんじゅう袋材を並べる作業が主に行われた。いつもと違って測定して位置を確認しながら設置しているようで、作業は捗っているようには思えなかった。)
(海保の司令船)
(この季節は機敏に空を飛ぶ小さなかわいい鳥・アジサシが大浦湾に渡ってきている。アジサシの目にはこの醜悪なフロートがどう映っているのだろう?)
(夕方4時まで監視を続けた。上面に砕石をまいて平らにする作業まで確認した。あの後上面に鉄板を敷いてクレーンを前へ出すところまで今日はやったかもしれない。また数メートル基地が拡大し、自然が壊された。明日はまた捨て石の海への投下から始まるのだろう。)