夢をあきらめずに

沖縄暮らしの記録

歳月が流れて

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最初は海を囲うことから始まった

2014年8月14日

今から5年前のことだ

すぐに彼らはボーリング調査のため

海底に杭を突き刺した

次にコンクリートのブロックが海にいくつも投げ込まれ

ポツポツと“点”の破壊が進んだ

そのうちに両手で抱えきれないほどの大きな石が浜から入れられ

捨て石の山は連なって海へと伸び

護岸となって“線”の破壊へと変わった

そして護岸は囲い込んだ海域を外海から完全に切り離し

海水を死の色に変え

その区域を赤土混じりの土砂で塗りつぶす“面”の破壊につながった

辺野古イノーは連日土砂が投入され

目に見えて「埋め立て」が進行している

5年の歳月が流れ

ここまできた

 

いろんな見方ができる

埋め立て工事はまだ序盤だとか

度々の工事中断や市民の抵抗によって

当初の計画は大幅に遅れているとか

作業が進む中で見つかった大浦湾側の軟弱地盤問題はクリアできないので

計画は既に破綻しているとか

辺野古イノーや大浦湾を餌場や住処として生きていた様々な生き物たちは

既に生活の場を奪われたり命を失ったりしているとか

作られてしまった護岸による潮流の変化や

投げ込まれた石材・土砂によって

深刻な環境への悪影響が

私たちのまだ知らないところでもう始まっているとか

アメリカに付き従って戦争する国へ

この国が変わろうとする流れに歯止めがきかないとか

この国で暮らす私たちの自由や権利や未来が日に日に削りとられ

暗雲たちこめる時代に突き進んでいるとか

どれもが的を得たものでありながら

それは一面的なことでしかない

カヌーや船に乗って海を見なければ分からないことがある一方で

目の前の護岸やフロートを見ているだけでは全体像は見えてこない

 

誰が海を埋めているのか?

基地建設を推し進めようとしている者の顔は私たちには見えない

現場の作業員も海上保安官も積極的に基地を作ろうなんて考えてはいない

基地建設を推し進める力の源となるのは

人間の際限無い欲望

それは誰の心の中にでもある

それを糧とし

そこにつけこんで

基地建設は進んでいく

 

ウミガメが産卵する自然のままの浜は世界にあとどれほど残されているのか

私たちの暮らす都市や道路や社会のシステムは

どれだけ自然界にダメージを与えているのか

今日お金と引き換えに手に入れた様々なものは

環境破壊や誰かの尊厳を踏みにじることにつながっていないか

今日私たちは収入を得るために

お金では買うことのできない尊いものを失わなかったか

この海を埋めようとしているのは一体誰なのか?

埋め立てを止められるのは誰なのか?

止められるのに止めようとしないのは誰なのか?

もしかしたら

それは僕であり

あなたではないのか?

私たちは大自然と誰かの尊厳を食い物にする社会の流れの中で

それを止める術を見いだせないまま日々生きている

基地建設計画は沖縄だけでは止められない

沖縄を応援することでも止まらない

この海を埋めようとしているのは誰なのか?

謙虚な心で海を見つめ

人とつながって世界を見渡しながら

私たち一人ひとりがそれを自分に問い続け

そして自らを変えようとする時が来れば

この基地建設は必ず止められるはずだ

僕はまだ諦めてはいない

 

 

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