埋められていく谷
11/16 高江 H地区
一週間ぶりのH地区。工事は想像以上に進んでいた。
谷を埋めてヘリパッドに必要な平地を確保する作業の盛り土は、計画した高さまで12回に分けて土を盛っていくようだ。
一週間前にはその3段目の作業が行われていたが、昨日は既に9段目の作業を終えようとしていた。
ほぼ、1日に一段のペースで作業が進んでいるとしたら、今週中には12段が完成してしまう。
その後にも法面を補強するような作業があったりするのだろうが、平地になってしまえばそこにヘリパッドを作るのは容易い作業だ。
(盛り土の法面。ハシゴをかけて登る高さまで土が盛られていた。山を削った赤土を谷に埋めて平地を作る)
(上の写真が一週間前の盛り土。一週間で6段積み上げた。想像していたよりも早いペース。
雨が降れば地盤が緩み、作業が遅れるのだが、生憎と晴天が続いている)
(ユンボの連携でどんどん土を入れていく)
(こうして作業が目の前で進んでいくのを見ているのは精神的につらい)
しかし、絶望的な気持ちになるのはまだ早い。
彼らはかなり焦って作業を急いでいる。
先日は日曜日を返上して工事を行なっていたそうだし、深夜や早朝にもダンプで砂利を運び込んだり重機を動かしたりしている。
恐らく、年内完成のスケジュールはギリギリの線で、普通にやっていたら間に合わないのだろう。
1分1秒遅らせる事の積み重ねが、明暗を分ける事につながる。
アベ総理がアメリカ様と確約したに違いない年内完成の約束が反故になった時、アベ政権の受けるダメージは計り知れない。
彼らも必死だ。
デッチアゲ事件による逮捕者が今日新たに1名加わり、計6名が勾留される大弾圧となったことからも、彼らのなりふり構わぬ姿勢が見てとれる。
(揚水発電所へと続く通路。奥がヘリパッド)
(ダンプの過積載は今まで以上に酷かった。機動隊も防衛局職員も見て見ぬ振りだ。こんな公共工事が他にあるだろうか?)
今、ここを止めるかどうかで5年後、10年後の未来は大きく違ってくる。
後悔しないために、今出来る限りの行動をしよう。
(赤土を積み上げた法面。金具とネットで土を押さえている)
(N1へとつながる進入路の方は貼芝がほとんど最終段階に入っている)
(進入路の方から見たヘリパッド全景。左の方に埋めようと土を入れている谷がある。
ほんの数ヶ月前までは、奥に見える森と同じように、木々が生い繁る場所だった)
(ヘリパッドを囲むネットに沿った搬入路の手前は一部芝を貼り終わっている)
(有刺鉄線は彼らの言う“反対派”に向けられた刃物のようだ。
しかし、「命を守ろう」「戦争のない平和な世界を作ろう」という、子どもにも分かる人々の真っ当な声に“反対”しているのは、この有刺鉄線の中にいる者たちだ)