夢をあきらめずに

沖縄暮らしの記録

読んだもの

『シューレス・ジョー』W.P.キンセラ著 永井 淳訳

たぶん20年以上前に読んだ本だ。 読後にサイダーみたいに爽やかな後口が広がる良質なファンタジー。 読み直してみて、詩的な表現の美しさを随所に感じた。 同じ本を読んでも、歳月を経て読むこちらの状況が様変わりすれば、その印象は変わるものだ。 「あの…

山田詠美 『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』

山田詠美さんの本を読むのは初めてだ。 彼女の名前は華々しいデビューの頃からもちろん知っている。 作品のタイトルもいくつかあげられるくらいだ。 当時、10代の後半だった僕は猛烈に本を読んでいた。 でも、彼女の本は僕にとってのリアリティの外にある世…

アーサー・ビナード『もしも、詩があったら』

アーサー・ビナード 『もしも、詩があったら』読了。 世界中の詩人の言葉を集めた本。 アレン・ギンズバーグの詩が好きだな。 一緒に洗って欲しい 福島の圧力容器から飛び散らかった見えない汚れをくまなく 頑固なアメリカがこびりついた沖縄は天然色に戻る…

Tom Waits インタビューより

➖あなたも音楽業界のアウトサイダーという位置が心地よさそうですが。 「ああ、アウトサイダーで結構だ。その方が気に入っている。革新者のほとんどは認められない。評論家は興味を持つけど、一般大衆は誰が扉を開けたかなんて全然気にしない。扉を開けた人…

『非戦・対話・NGO 国境を越え、世代を受け継ぐ 私たちの歩み』より抜粋 その6

第7話 木口由香 『「普通の人たち」から学んだ力』 「貧民会議」が成し遂げたことの凄さは、ある程度時間が経ってわかってきた。パクムンの人たちは、しばしば抗議行動の中で「違法」な行動を取った。竹はしごをかけ数百人で首相府に入り込み、公的機関の敷…

『非戦・対話・NGO 国境を越え、世代を受け継ぐ 私たちの歩み』より抜粋 その5

第5話 宇井志緒利『何かが起きてからではなく』より 私は、ジャストピース(Justpeace)という言葉を、フィリピン・ミンダナオ島で平和づくりに取り組む人たちから教えられた。これは、平和(Peace)と公正(Justice)は切り離せないもの、「公正を伴わない…

『非戦・対話・NGO 国境を越え、世代を受け継ぐ 私たちの歩み』より抜粋 その4

コラム9 渡部朋子 『韓国人原爆犠牲者慰霊碑が問いかけるもの』 かれらがあの日、広島にいたことは、紛れもなく日本の戦争と植民地政策の結果であるにもかかわらず、今日そのことは、ヒロシマを語る時にそぎ落とされてしまっている。原爆によって亡くなった…

『非戦・対話・NGO 国境を越え、世代を受け継ぐ 私たちの歩み』より抜粋 その3

第3話 満田夏花『原発事故被害と米軍基地問題』より 「基地」「原発」ーー巨大な力が沖縄の人たちを、そして福島の被害者たちを踏みつけにし、かれらの声を聴かず、勝手に権力が「国益」と定義したもの、その実、国益でもなんでもないものを優先する構造は…

『非戦・対話・NGO 国境を越え、世代を受け継ぐ 私たちの歩み』より抜粋 その2

第2話 野川 未央 『「非戦」という生き方』より ある問題に一度気づいたら、自分がキャッチできる情報や思いを同じくする仲間への共感は、雪だるま式に大きくなっていく。しかしそれは、周りの人にとっては「当たり前」ではないかもしれない。だからこそ、自…

『非戦・対話・NGO 国境を越え、世代を受け継ぐ 私たちの歩み』より抜粋

第1話 谷山 博史『個人史の中の非戦 』より 安保法制を批判し、戦争に反対するだけでは戦争は止められない。戦争への加担も避けることはできない。 地球上の化石燃料や鉱物資源、水、森林、土地などの自然資源は、ここ数十年の間に急激なスピードで枯渇に向…

村井吉敬『エビと日本人II __暮らしのなかのグローバル化』から抜粋

町としては小さいがコレムの町のことを思い出して、スマトラ島沖地震・津波を考えた。先に見たように、都市が津波を「怪獣のような殺人流体」に変えるのではないだろうか。マングローブ林伐採で、がら空きになった海から、都市のあらゆる芥(あくた)を押し…

辺見 庸 目取真 俊『沖縄と国家』より抜粋

問題はなぜ基地に反対するのかということを「オール沖縄」の中で突き詰めてこなかったことにあると思います。県外移設というんだけど、県外移設でいいのか。その実現性はどれだけあるか。高江のヘリパッド建設にはどうして反対しないのか。那覇軍港は県内移…

カート・ヴォネガット『国のない男』より抜粋 その4

悪しき指導者は絶大な力を持っていた。そして彼らはふたたび勝利したのだ。まさにばい菌だ。指導者たちは自分たちの本音も明らかにした。それを今日のわれわれは正しく認識すべきだと思う。彼らは人の命を救うことなんかにはまったく興味がない。彼らにとっ…

カート・ヴォネガット『国のない男』 より抜粋 その3

音楽に話を戻そう。音楽のない人生よりも音楽のある人生のほうが楽しい、という人がほとんどだろう。軍楽隊の演奏であっても、平和主義者のわたしでさえ、聞くと楽しくなってくる。わたしはシュトラウスやモーツァルトなんかが大好きだが、アフリカ系アメリ…

カート・ヴォネガット『国のない男』より抜粋 その2

人間はここまで来てしまった。かく言うわたしも同様だ。この産業社会はすでに絶望的なまでに化石燃料に頼りきっている。そしてもうすぐそれがなくなってしまうという。このドラッグをいきなり絶ったときの禁断症状はどんなだろう。ここで本当のことを言って…

カート・ヴォネガット『国のない男』より 抜粋

「進化」なんてくそくらえ、というのがわたしの意見だ。人間というのは、何かの間違いなのだ。われわれは、この銀河系で唯一の生命あふれるすばらしい惑星をぼろぼろにしてしまった。それも、この百年ほどのお祭り騒ぎにも似た交通手段の発達によって。うち…

『一九ハ四年』より 抜粋

この三つのグループそれぞれの目的は、互いにまったく相容れない。上層の目的は現状を維持することである。中間層の目的は上層と入れ替わること。下層の目的は、もし彼らが目的を持っていたとしての話だがーーというのも、彼らは単調な労働によって過度なま…

ジョージ・オーウェル 一九八四年

「戦争に不可欠な行為といえば破壊であるが、それは必ずしも人命に限らず、人間の労働によって作り出された製品の破壊でもある。戦争とは、大衆に過度な快楽を与え、それによって、ゆくゆくは彼らに過度な知性を与えてしまいかねない物質を、粉々に破壊する…