夢をあきらめずに

You may say I’m a dreamer. But I'm not the only one.

一人の人間として

辺野古 12/12

 

仕事や悪天候でしばらくカヌーに乗れてなかったが、ようやく海に出られた。

話には聞いていたけど、大型オイルフェンスの囲い込みは想像していた以上に拡張されていて、囲いの中を海保のゴムボートが自在に走り回っていた。

 

f:id:yamasa-kick:20171214003115j:image

(通称シュワブ岩もオイルフェンスの囲いの内側に取り込まれてしまった)

 

f:id:yamasa-kick:20171214004321j:image

f:id:yamasa-kick:20171214004643j:image

(被覆ブロックの設置作業 ドクロ前)

 

目の前で被覆ブロックや根固め袋材の設置がどんどん進んでいくのに、ますますそこへ近づくことは難しくなった。

それでも何度も何度もオイルフェンスを越えていく。

 

f:id:yamasa-kick:20171214004016j:image

f:id:yamasa-kick:20171214004114j:image

(ドクロ前 K1護岸)

 

すぐに海保のゴムボートがやって来て、飛び込んだ海猿にカヌーをおさえられる。

カヌーから海に飛び込んで先を目指すが、何メートルも泳がないうちに捕まる。

沖縄とはいえ、水に入ると身体が震えるほどに冷たい。

全身ウェットスーツで完全装備した海猿でも、一日に何度も海に入ることは苦痛なのだろう。

嫌気がさして、暴力的になっている者もいるようだ。

しかし、海保にそんな辛い仕事を強いているのはカヌーメンバーではない。

冷たい海の水よりも、良心を押し殺し、ただただ命令に従い、誰からも感謝されないことが本当は苦痛なのだ。

正義のカケラも無く、欺瞞に満ちて、矛盾だらけで、戦争という人殺しの片棒を担ぐ、そんな仕事を彼らに強いているのは、日米両政府だ。

「寒いね。冷たい思いさせて悪いね」

拘束された後にはできるだけそういう言葉をかけるようにしている。

そんな時には一人の人間として、素の顔をチラリと見せてくれる人もいる。

 

f:id:yamasa-kick:20171214003357j:image

(工事用資材や重機を運ぶための赤白鉄塔前の仮設道路は、両端でクレーン車が作業をするようになった。東西にそれぞれ道を伸ばし、ドクロ前のK1護岸と、シアター前のN5中仕切り護岸をつなぐ)

 

状況は厳しくなる一方だ。

明るい見通しなんてほとんど無い。

だけど僕たちは諦めずに何度でもオイルフェンスを越えていく。

何故なら僕は、オイルフェンスの向こう側にいる海保や作業員に人の心が残っていることを信じている。

抗い続けることで、世界中の人々の心を動かす事が必ずできると信じている。

僕はまだ人間を諦めてはいない。

 

f:id:yamasa-kick:20171214004459j:image

(シュワブの浜では米軍の水陸両用車が我が物顔で演習を続けている)

螺旋

長らく苦痛を与えてきた
肉体という乗り物を捨てて
この世の誰よりも自由を満喫していることだろう
居なくなったわけではない
カタチの無い存在になっただけ
降ろされた重い荷物を
今度は僕らが背負う番だ

終わりは始まり

始まりは終わり

僕らはぐるぐる進んでいく

 

f:id:yamasa-kick:20171212003317j:image

ガルシアの風

f:id:yamasa-kick:20171203145656j:image

 f:id:yamasa-kick:20171203145744j:image

 


ドクロ前 捨て石投下 2017.11.27

f:id:yamasa-kick:20171203145815j:image

 

f:id:yamasa-kick:20171203150335j:image

 

辺野古 11/27

 

カヌーで容易に越えることが難しいオイルフェンスが3重に張られ、中では海保の高速ゴムボートと、フィンを履いた屈強な海猿が目を光らせ待ち構えている。

県知事の作業中止指示を無視する違法な工事がどんどん進んでいく。

海上行動は監視しているだけだと言う人がいるそうだが、ひとたび壊されれば取り返しのつかない環境破壊が進行していくのを目の前でただ見て、捨て石の転がるゴロゴロという不快な音をただ聞いているだけで、呆然としていることに耐えられる人はそうはいるとは思えない。

カヌーチームがそれでも毎日海へ出ていけるのは、どうやればこの違法工事を止められるか模索し、数少ないチャンスを探してトライするという目的があるからだ。

どうすれば止められるのか?

どんな言葉で語れば海保や作業員の心に届くのか?

どうかこれらの写真や動画を、そういった気持ちで見てもらいたい。

 

そして、あなたなりのアイディアや言葉を携えて、一緒に海へ出て欲しい。

具体的に行動することなくしては、たったの1秒も止められない。

行動すれば未来は変えられる。

 

 

 

 


仲井戸CHABO麗市 ガルシアの風

 

僕らはみんな自由の服に着替えて

冷たい川の水に足を投げだす

やがて漆黒の夜が訪れたら

僕らは 盗まれた星たちを取り返しに行く

 

ああ どうにもならぬことなど 何もなかったのです

ああ どうしようもないことなど 何ひとつなかったのです

 

ああ どうにもならぬことなど 何もないのさ

ああ どうしようもないことなど 何ひとつないのさ

君へ

f:id:yamasa-kick:20171123002004j:plain

 

手を伸ばしても 届かない
見えない場所に 隠されて
鉄の格子や 高いフェンスで
どんなに 別け隔てられても

国境や 階級や 貧富や 思想や
様々な壁で 分けられて
互いの胸の内を 言葉で
分かりあうことが できなくても

季節が過ぎ 歳月が重なり
命が尽き 身体は朽ち果て
同じ時間を 生きられなくて
巡り会うことが 決してなくても

ぼくらは 同じティダを見ている
自然に寄り添い 歩いていけば 約束の場所に出られる
同じように 笑い 同じように 泣いて
同じように 唄ったり 踊ったり 抱きあったりするのだから
君の気持ちになってみることができる

だから大丈夫
何も怖がることはない
いつでも 君の声が聞こえる 顔が見える
ずっと側にいる
何者もぼくらを 引き離すことはできないんだ

 


ヤンバルの森 蝶の集まるところ